感情知能を育むおもちゃ:子どもの社会的・情緒的発達をサポートする木のおもちゃ
子どもの社会的・情緒的発達をサポートする木のおもちゃ
先日、うちの子が片手に木のキツネを、もう片手にクマを持って、小さな声でこうささやいていました。
「泣かないで、大丈夫だよ、ここにいるからね。」
その瞬間、胸がぎゅっとなってしまいました。
小さな共感と優しさにあふれた姿を見て、「遊びってこんなに力があるんだ」と改めて感じたのです。
子育てをしているとわかるのですが、遊びはただ楽しいだけではありません。子どもが“人として学ぶ”大切な方法でもあります。おもちゃを通じて感情を確かめたり、人との関わり方を練習したり、思いやりを育んだりしているのです。そんなときに役立つのが、情緒的な成長をサポートするおもちゃです。
感情知能とは?
感情知能とは、自分や相手の感情を理解し、上手に扱う力のことです。
幼児にとってはとても大きな課題ですが、実はごく早い時期からその土台は育ち始めます。そして、そのサポートをおもちゃがしてくれるのです。
心理学者ダニエル・ゴールマン氏の言葉を借りれば、
「人生の成功において、感情知能はIQと同じくらい、あるいはそれ以上に大切」
と言われています。
なぜおもちゃが感情の発達に大事なのか
子どもは机に向かう学びだけで成長するのではなく、遊びの中でこそ多くを吸収します。ぬいぐるみを抱きしめたり、ごっこ遊びをしたり、ときには「ケンカごっこ」を通して感情を整理することもあります。
感情発達を助けるおもちゃは、こんな場面を生み出します。
- 感情を見分け、名前をつける練習
- 社会的なやり取りをまねしながら感情を表現する時間
- 自分の気持ちを落ち着ける安全な場所
あるときは泣きたい気持ちをぬいぐるみに打ち明けたり、またあるときはフィギュアが「怒ってる!」と叫んでくれることで、子ども自身が代わりに気持ちを伝えられるのです。
遊びの中で感情知能が育っているサイン
お子さんにこんな姿が見られたら、それは成長の証です。
- 「悲しい」ぬいぐるみをなぐさめる
- 動物の人形で寝かしつけごっこをする
- 表情と感情を結びつけて遊ぶ
- 「怒ってるね」「怖いんだね」と気持ちを言葉にする
- おもちゃの中で葛藤を解決してから現実で行動する
これらはすべて、自分や相手を理解し、思いやりを持つ力につながっています。
感情知能を育むおもちゃの種類
私自身、木のおもちゃを選んでいる理由は「丈夫さ」「安心感」「美しさ」などいろいろありますが、何よりも子どもの心に寄り添ってくれる点が大きいと感じています。
木の動物セット(ヨハンボックスおすすめ!)
- 想像力豊かなストーリー遊びを促す
- 「キツネが怖がってるよ」「クマが助けてあげる」など感情をのせて遊べる
- 幼児でも安心して使え、兄弟姉妹で共有しやすい
感覚遊び用のおもちゃ
- 細かい動きや集中力を育てる
- エネルギーのコントロールを助け、かんしゃくを減らす
- 幼児期から「心を落ち着ける習慣」を育める
幼児向けボードゲーム
- 順番を待つ、チームで遊ぶなど社会性を養う
- 勝ち負けの体験から感情を学ぶ
- 家族や友達と一緒に楽しめる
家でできる社会的・情緒的な学びのサポート
子どもによって方法は違いますが、我が家でうまくいった工夫を紹介します。
- おもちゃに名前や性格をつける
例:「これはペンギンのペニー。新しい場所ではちょっと緊張するんだよ」 - 感情を言葉にする
例:「公園から帰るのがいやで悲しいんだね。それで大丈夫だよ」 - 大人も感情表現を見せる
例:「私も疲れたな。ハグしてほしいな」 - ごっこ遊びで場面を練習する
例:「ウサギさんが転んじゃった。どうやって元気づけてあげようか?」 - 子どもの気持ちに合わせておもちゃを入れ替える
落ち着きたいとき、楽しみたいとき、それぞれ違う遊びを用意する
言葉にできない気持ちでも、おもちゃを通してなら表現できることがたくさんあります。
電子音より「シンプルさ」
光ったり音が出たりするおもちゃは楽しいですが、感情を表す機会を奪ってしまうこともあります。
だからこそ、想像力や気持ちを自分で動かせるシンプルなおもちゃを選びたいですね。
ヨハンボックスの木のおもちゃは音も光もありません。だからこそ、子どもの自由な想像に寄り添ってくれるのです。
いつから始める?
赤ちゃんのころから、ぬいぐるみを抱くことで安心を感じています。
幼児期に入ると「気持ちを表す力」がますます重要になってくるので、この時期から積極的に取り入れるのがおすすめです。
特別なニーズを持つ子どもにとっても
発達に個性のある子どもたちや特別支援が必要な子どもたちにとっても、社会的・情緒的なおもちゃは大切な役割を果たします。
- 境界線を理解する
- 人とのやり取りを練習する
- 感情を落ち着ける方法を見つける
- 安心できる遊びを通じて自己肯定感を育てる
最後に
歩く、話すといった成長の節目も大切ですが、「思いやり」「がまん」「優しさ」といった静かな力も同じくらい大切です。
お子さんがぬいぐるみを布団に寝かせて「もう安心だよ」と声をかけているとき、その小さな仕草の中に大切な学びがあります。
それは「感じること」「大切にすること」「自分らしくあること」。
そのすべてを、遊びが教えてくれるのです。